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『チック・コリア・フォーエヴァー 音楽・人生・日本』の出版記念イベントが開催

  • 2026年03月22日
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※青野浩史氏(左)と小川隆夫氏 Photo by Y.Ito

逝去から5年が経った唯一無二の音楽家,チック・コリアについての評伝を青野浩史と小川隆夫両氏が日本からの視点で監修した『チック・コリア・フォーエヴァー 音楽・人生・日本』の出版記念イベントが3月7日(土),神保町のアディロンダックカフェで行われた。
青野氏はビクターからユニバーサルまでプロデューサーとして長くチックに接し個人的にも深く交流して来た。小川氏は本誌読者もご存じの通り,多くの記事,インタビューを通しチックが最も信頼していた評論家・ジャーナリストだ。本誌Vol.26の記事でも多くの思い出を語っている。その二人が監修したチックコリア・メモリアル公認の評伝本は,音楽面はもちろん,チックの真摯で好奇心旺盛でコミュニケーションを大切にする人間性が多面的に描かれる。バイオ,全作品リストなど基本情報に加え,インタビューが充実し(本人×5,渡辺貞夫,小曽根真,上原ひろみ),対談や国内外関係者の話(ゲイル・モラン等)や日本にフォーカスした多くの記事と盛りだくさんだ。
イベントではチック初録音のM.サンタマリア盤『Go Mongo!』(1962)でスタート。続くB.ミッチェルの〈Chick’s Tune〉(1964)はホレス・シルバーに代わってポジションについたチックのファンキーな側面が。1968年スタン・ゲッツとの初来日の27歳のチックを小川が公演とDUGで聴いたエピソードは楽しく,そのゲッツ盤『Sweet Rain』(1967)で,チックが後に何度も録音した名曲〈Windows〉を聴き,次いで外せない名曲〈Matrix〉へと続いた。1968年食中毒でブラジル公演から帰れなかったハービーの代わりにマイルスバンドへ加入したいきさつも面白く,1971年のサークルでの未発表音源,ソロ,そしてRTFは貴重な第一世代のライブ録音と,チックへの愛情とエピソード満載だった。とても2時間に収まり切れない充実度。持ち越し分は4月26日の西荻窪「3313アナログ天国」でとのこと。お時間合う方はぜひ!(伊藤嘉章)