ジャズ・ヴォーカル評論の第一人者,髙田敬三さんが逝去
- 2026年01月19日
- NEWS

※髙田敬三さん
ジャズ・ヴォーカル評論の第一人者であり,世界的なヴォーカル作品のコレクターとして知られる髙田敬三さんが,昨年12月28日に逝去した。86歳だった。
1939年生まれの髙田氏は,膨大なレコードコレクションと緻密なリサーチに基づき,長年にわたりジャズ評論活動を行ない,特にヴォーカルへの造詣が深く,単なる紹介に留まらず,埋もれた名盤の復刻や,正当な評価を受けていなかった歌手の再発掘にも心血を注いだ。その功績の象徴といえるのが,ビバリー・ケニーやジョニー・ソマーズら,長らく日本では一部のファンのみが知る存在であった幻の歌姫たちの紹介だ。髙田氏の情熱的な解説と監修によって復刻されたアルバムは,当時のリスナーに新鮮な衝撃を与え,日本におけるジャズ・ヴォーカル・ブームの火付け役となった。
さらにジャズ・ヴォーカル愛好家の集いである「ボーカルを楽しむ会」を長年にわたり主宰し,多くのファンを育てた功績も大きい。何より音楽への深い愛と,歴史の細部にまで光を当てた活動は,初心者からマニアまで幅広く信頼された。心より冥福をお祈りしたい。