THE JAZZ AVENGERS 8人の煌びやかな音色が紡ぐ『8 STEPS』

ジャズフュージョンの注目バンド，THE JAZZ AVENGERSのセカンド・アルバム『8 STEPS』がリリースされた。リーダーの川口千里を筆頭に，8人のメンバーによる新たな試み・個々の個性を活かしたサウンドは，ジャズ的なスリルとポップな要素のバランスが取れた構成で，メンバーそれぞれの曲が多彩な雰囲気を醸し出す。また各メンバーがより緻密なアレンジと密度の濃い演奏にこだわり，バンドの化学反応が存分に楽しめる作品に仕上がった。メンバー一人ひとりの成長と，アルバムに寄せる期待と自信が伝わる。

インタビュー／文：近藤正義

ドラマーの川口千里をリーダーとする最強女性メンバー8人から成るジャズ/フュージョン界の注目の的，THE JAZZ AVENGERS。昨年リリースされたデビュー・アルバムと全国ツアーも大好評だった彼女たちのセカンド・アルバム 『8 STEPS』が完成した。アルバム・ジャケットのコンセプトは，バンドのスタイリングやビジュアルも担当する竹田麻里絵。70年代のウェザー・リポートのアルバム・ジャケットを意識したそうだ。今回は川口千里（ds），芹田珠奈（b），WaKaNa（as），寺地美穂（as），竹田麻里絵（key）の5名にお話を伺ってみた。

ーーデビューから1年経ってのバンドの変化と，セカンド・アルバムとしての新しい試みは？

千里：前作のツアーと今回のリハーサルでお互いのプレイをより理解できたので，メンバーそれぞれの個性を踏まえて，より明確に役割分担ができたと思います。だからピンポイントでの指示が出せて，今回のレコーディングは効率よく進行しました。

麻里絵：前作はポップでキャッチーな曲が多かったのですが，今回は曲の雰囲気として大人っぽいサウンドになったと思います。皆んな1曲ずつ持ち寄りましたが，こだわっただけ深みがあります。一方で，全員の共作曲はポップに仕上がっています。

『8 STEPS』(airgroove labels)