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J-Jazz Frontier:Tomoaki Baba ジャズの新境地へ―馬場智章が提示するELECTRIC JAZZ進化形

サックス奏者の馬場智章が,エレクトリックを大胆に取り入れたプロジェクトによるアルバム『ELECTRIC RIDER』をリリースする。このアルバムは,彼とBIGYUKIがプロデュースを担当。全曲を書き下ろした馬場は,多重サックス・アンサンブルやエフェクトを駆使し,独自の音楽世界を展開している。2020年にコロナ禍でニューヨークから一時帰国し,SNSで音楽を発表したことからこのプロジェクトがスタート。BIGYUKIとの長年の交流が結実し,曲ごとに様々なジャンルのゲストミュージシャンが参加している点も聴きどころだ。

インタビュー/文:原田和典

2023年公開のアニメーション映画『BLUE GIANT』(音楽:上原ひろみ)で主人公・宮本大の演奏を担当したのも記憶に新しいサックスの俊英,馬場智章が,エレクトリック・プロジェクトによるアルバム『ELECTRIC RIDER』をリリースする。プロデュースは彼とBIGYUKIが担当。馬場はすべての楽曲を書き下ろすとともに,曲によっては多重サックス・アンサンブルや,エフェクトをかけた音色でも存在感を発揮している。

「エレクトリック・プロジェクトの構想は,さかのぼると2020年頃からありました。コロナ禍でニューヨークから一時的に日本に戻ってきたときに,パソコンで打ち込みの音楽を作って,SNSにあげていたんです。その後,拠点を東京に移すことを決めたので,ニューヨークの住居を引き払いに行って,向こうに住むミュージシャン仲間と最後にバーベキューパーティーをしたのですが,そのときにユキくんから“インスタの音源,あれいいじゃん”と言われて。“エレクトリックな音楽をもっとやっていきたいんだよね”と話したことが,今回ようやく実現しました」

馬場は中学3年のときにバークリー音大のサマースクールに参加するためボストンに滞在し,すでにプロ活動をしていたBIGYUKIと知り合ったという。それ以来続く十数年の交流が,このアルバムに結実した。


※『ELECTRIC RIDER』のアルバムティザーを見る

ELECTRIC RIDER
『ELECTRIC RIDER』(Universal Music)