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外山喜雄×類家心平 トランペッター“ルイ・ルイ”対談(前編)

日本のサッチモと現代Jジャズ界の雄が繰り広げる異色のトーク・セッション

ジャズにとってニューオリンズの音とスイング感は原点であり現在に続く多くのミュージシャンとその音には何らかのDNAを脈々と引き継いでいるだろう。特にキング・オリヴァー,そしてルイ・アームストロングに代表されるようにトランペット,コルネットにはそのスピリッツが宿っているのではなかろうか。自己のグループ,ディキシーセインツを率いると同時にルイ・アームストロングの世界的研究者として知られ「日本ルイ・アームストロング協会」を主宰し奥様のピアノ,バンジョー奏者恵子さんと共に日本ジャズ大賞,米サッチモアワードの受賞歴を持つトランペッター外山喜雄と,自己のグループRS5pbやカルテット,ソロ,中嶋錠二や山田貴子とのデュオの他SHAG,Stereo Champ,菊地成孔ダブセクテット,DCPRGなどのメンバーとしてその柔軟で個性的なプレーにより現代の日本を代表するトランペッター類家心平のお二人にニューオリンズ,トランペット,ジャズへの思いなどを語って頂いた。

インタビュー/文:伊藤嘉章

外山喜雄×類家心平

―お二人のステージ上の共演は

外山 いや類家さんとはまだ。この間のインペリアルジャズやメイカーズピアとかのフェスではご一緒するんですが。ルイ・アームストロング大好きな自分は良いお名前だな,うらやましいと。カタカナにしたら「ルイの家」ですから(笑)

類家 父親が持っていたLPにエラ・フィッツジェラルドとの『エラ&ルイ』があってあれ大好きでよく聴きました

―外山さんが暮らされたニューオリンズはどういうところでしょうか

外山 街自体にジャズが満ちてますね。バンドが一杯あり教会で演奏したりお葬式とかパレードも。特に黒人の人たちのお葬式が独特でお墓まではさみしいねと行進していって牧師さんのお祈りが終わるとみんな集まって踊って帰るんです。