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Jazz Players Talkin’bout Jazz Audio ウィリアムス浩子,小沼ようすけ が語る ジャズ聴きスピーカーの理想形とは

Klipsch CORNWALL IV
※Klipsch CORNWALL IVスピーカーとともに写るウィリアムス浩子(vo),小沼ようすけ(g)。中央のラックに置かれる機器はSACD/CDプレーヤーEsoteric K-05XD(上)。ネットワークDAC/プリEsoteric N-05XD(中)。ステレオパワーアンプ Esoteric S-05。 Photo by Shiho Yabe

Klipsch Cornwall IV & Heresy IV
クリプシュ ホーン・スピーカー 2モデルが奏でるジャズ

ジャズの本場,アメリカで愛され続けるスピーカー・ブランドKlipsch(クリプシュ)は,見た目といい,ホーンローテッドコンプレッションドライバーの鳴りっぷりといい,紛れもなくジャズ聴きに最適なラインナップを擁していながら,日本のジャズファンにはその実力を知らない方も多い。そこで今回は音にこだわるプレイヤー/シンガーを代表して,小沼ようすけ,ウィリアムス浩子両氏に登場いただき,この生粋のアメリカン・スピーカー2モデルを徹底試聴,そのジャズ聴きに対する実力のほどを試してもらった。

サウンドの特性は古き良きもの(マットな質感)と新しさ(クリアな音像)が共存していて,両者とも様々なジャンルのレコードにも幅広く対応,その良さを増幅してくれそう。

文:小沼ようすけ

ミュージシャン生活をしていて楽しみなことの一つは,ツアー中に出会うジャズクラブや喫茶店のヴィンテージスピーカーやオーディオシステムとの出会い。それぞれの音へのこだわり,愛情がたっぷり染み込んだ空間で,終演後の打ち上げでレコードを聴くことは,現代機器に慣れてしまった耳をリセットし音楽の歴史を感じることができる大切な時間。
何度もCDやデータで聴いたはずの音源が立体化し,まるで生音のように押し寄せてくる。大きな音なのに柔らかくうるさくなく会話もできるのがいつも
不思議に思う。
そしてもう一つ経験上の中でのいいサウンド環境といえば,アルバム制作のマスタリング後の音。演奏して納得のいくテイクを残し,MIXのやりとりなど様々なことを乗り越えてマスタリングを終え,出荷前のもっとも高音質な状態で最終チェック。今はPro Toolsデータが主流だが,初期のアルバムで体感した
昔のオープンリールから,データ化しながら再生する時の艶のあるファットサウンドが忘れられない。この段階からCDやデジタルデータ,レコードとなり,それぞれどんな音質変化があるのかを比べることができる。
さて,前置きが長くなってしまいましたが…今回の企画,2024年最新音響のスタイルを知ることができてとても楽しく貴重な体験でした。呼んでいただき感謝しています。
今回聴かせていただいたKlipsch のスピーカー「Heresy IV」と「Cornwall IV」,どちらも1950年代後期の原型をベースに現代の技術が組み込まれているNew Vintage スタイル。

※この取材の模様を収録した動画を「オーディオ伝道師 海苔屋のマッシー」YouTubeチャンネルで公開しています。

●Klipsch CORNWALL IV
https://www.klipsch.jp/cornwall-iv

●Klipsch HERESY IV
https://www.klipsch.jp/heresyiv