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ジャズ喫茶巡礼「田舎でジャズ喫茶」其の八 Fifty(香川県高松市)


※高松市の中心部、ことでん瓦町駅から徒歩5分、「フェリー通り」沿いにある「Fifty」。40年ぶりに復活したロゴデザインに懐かしさがこみあげる往年のファンも多い

写真/文:楠瀬克昌

70年代から80年代にかけて東京・吉祥寺にジャズ喫茶やジャズバーが次々とオープン、「ジャズの街、吉祥寺」と呼ばれた時代があった。当時の人気ジャズ喫茶「MEG」のすぐそばに「Fifty」がオープンしたのは1973年。「Fifty」創業者の藤井康男さんはレコードのアルバム・ジャケットなども手がけるグラフィック・デザイナーであり、店名の由来は「Fifty-Fifty(半分ずつ)」からきたもので開店当初は「JAZZ&ROCK(ジャズが半分、ロックが半分)」というコンセプトだった。しかし、3年目の1976年から「JAZZ&WINE」に方針を転向、ロックのかわりにクロスオーバー、フュージョンを他のジャズ喫茶よりも少し多めにして、客層を学生からアダルトに絞り込んだ。閉店時間が午前5時と遅かったため、飲み足りないジャズ好きたちの最後の1軒、もしくは始発電車までの止まり木として重宝された。やがてオープンして10年目の1983年、藤井マスターと共に働いていた妻がこのままでは高齢出産になるため、子作り、子育てを優先するために10月31日に店を閉め、藤井マスターはグラフィック・デザインの世界に戻っていった。それから40年の時を経て、「Fifty」が昨年、四国・香川の高松市に復活した。


※藤橋さんはこの店に初めて入ってカウンターに座った瞬間に現在のレイアウトが頭に浮かんだという。スピーカー,アンプ,プレーヤー,レコード,本棚の配置はそのときの構想を実現したもの

【機材】
カートリッジ
ortofon SPU-GT(ニックス)
ortofon SPU-GTE(ニックス) 
ortofon CD25i(モノ専用)
ortofon MC-20
ortofon 2M-RED
Shure  V15TYPEⅣ
Denon  DL-103
Denon  DL-301
プレーヤー  Denon  DP-1300MarkⅡ
スピーカー JBL L88 Plus
プリアンプ McIntosh C33
パワーアンプ MC2500, REDEEMER WX/1P(真空管・A級20W+20W)

Fifty
香川県高松市古馬場町10-6 太田ビル2F
営業時間 18:00 -02:00
定休日 不定休
TEL 080-2098-5050

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