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BOOK REVIEW:「都市のリズム〜旅する音楽,人,街の物語」(石橋純 伊藤嘉章 編著,鹿島出版会刊)

  • 2025年09月25日
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本誌執筆者の伊藤嘉章さんが共編著を務めた音楽本『都市のリズム』が鹿島出版会より10/8に刊行される。
物や財が集まる都市は人を呼び寄せ,異質な文化が溶けあい,さまざまな音楽を生み出してきた。本書はそんな都市と音楽の関係を描いたエッセイ18編からなる。現地の音楽と社会に精通した研究者,ライター,音楽家が書き手だ。
18の物語は,音楽の伝播の変化によって4つの章に分けられている。生まれた音楽が土地に根付き,その音と共に移動した人により故郷を想う音が生まれ,造船・航海術の発達で伝播の距離と範囲が大きく広がり,レコードからインターネット時代の人から離れた伝播までが描かれる。現代の伝播のキュレーターへの2つのインタビューも収録。ロックンロールからジャズ,K-POPから沖縄の音楽,欧米,南米,アフリカ,中近東,アジアと興味尽きない内容が刺激する。
「港町にひっそりと運ばれ残された1枚のレコードが,やがてその街のリズムを変えていく―そんな風景を想像してみてほしい。世界をめぐる船員たちが,無造作に落としていった音の種。それが大陸を越え,予期せぬ共振を生んでいくとは,当の本人たちですら想像していなかったに違いない」(本文より)

▼詳細は下記ウェブサイトにてご確認ください。
https://kajima-publishing.co.jp/