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愛器からみる管豪たちのジャズ外伝〜第2回マイルス・デイビス

第2回マイルス・デイビス(アコースティック編)

愛器からみる管豪たちのジャズ外伝 第2回マイルス・デイビス
マイルスが愛用したマーティン社「コミッティ・モデル」

愛器からみる“管豪たちのジャズ外伝”,第2回目ではマイルス・デイビスを取り上げてみましょう。マイルスは,ニューヨークに出てきた頃はベッソン社のトランペットを使用していましたが,プロになってからは一貫してマーティン社のコミッティというモデルを愛用し続けることになります。マーティン社が製造するトランペットにはスタンダード,インペリアル,コミッティ,そしてマグナという4種類が存在していますが,コミッティはそんな中でもジャズ・トランペット史に燦然と輝く,メーカーのフラッグシップ・モデルと言っていいと思います。
じつはこのモデル。マイルスだけでなく,1940〜50年代当時のモダン・ジャズ系トランペッターなら誰もが注目した,一番の人気機種だったのです。チェット・ベイカーもそうだし,ブルー・ミッチェルもそうだし,アート・ファーマーもそうだし,ビバップ時代に頭角を現わしたプレイヤーはみんなマーティンのコミッティに憧れた…そんな楽器でした。中でもマイルスは,いち早くこのモデル使いはじめた筆頭ミュージシャンの一人だったと言えます。