絶対音感を持つマルチ才女のジャズ・スタディ #齋れいな スイングしてもいいですか？

「週刊プレイボーイ」でグラビア・デビューを果たし，その美貌とともにフルート，ピアノ，ヴォーカルまでこなすマルチな才能で話題沸騰中の女子大生，齋（いつき）れいなが，プライベート感覚でお届けするジャズ・トーク。今月より「Jaz.in」での第二章がいよいよスタート。

Vol.38
お休みの間のジャズ・ライヴ・レポート

寺井尚子(vo)カルテット＠ブルーノート東京（7/28）

私はクラシックから音楽に入ったので，バイオリンには以前から親しみを持っていましたが，木嶋真優さんを生で聴いてから，ポップスやジャズのバイオリンへの関心が強まりました。寺井尚子さんのライブは本当に情熱的で，華やかで，ご本人も風格にあふれていて，一瞬も目が離せないといった感じです。個人的には大好きな「スペイン」を聴けたのが嬉しかったですね。バンド・メンバーとの息もぴったり合っていましたし，寺井さんの音色は厚みがあって深いんです。情緒を感じさせるところもありますし，感情の振れ幅が豊かだと思いました。クラシックとは異なる，「バイオリンでこういう表現ができるんだ」というアプローチの面白さというか，予測できない音が組み込まれる楽しさを感じました。

ブランディ・ヤンガー(harp)＠ブルーノート東京（8/18）

ハープの入ったクラシックのコンサートには行ったことがあるんです。広い舞台の端に，大きな楽器があるのを，客席の後ろのほうで見ていたような覚えがあります。でも今回は，ハープを間近で見ることができて，その大きさにも驚きましたし，ブランディ・ヤンガーの指使いが本当に美しいなと思って見ていました。最新アルバムの『ブランド・ニュー・ライフ』を聴いてライブに行ったのですが，やはり印象に残ったのはそのアルバムからの曲です。タチアナ・メイフィールドのボーカルも加わっていましたが，歌を装飾する感じのハープの響きがとても素敵で，しかもフレーズが歌っているのが良いなと感じました。それにハープの音色は本当にリラクゼーション効果があるので，落ち着きとか心地よさをずっと感じていられるライブでした。ジャズ・ハープの魅力が，とてもよく伝わってきました。

（本誌記事はモノクロページになります）