イタリアからの新しい風チェザレ・メッカ クラシカルな薫り漂う本邦デビュー作
- 2024年02月24日
- PICKUP
ヴィーナスレコードからまたひとり,素晴らしい実力をもつ若手アーティストが本邦デビューを果たすことになった。イタリア人トランペッター,チェザレ・メッカ,彼のプレイはオーソドックスでありながらも新鮮かつスインギー。新作『ラブ・フォー・セール』ではスタンダード曲を美しく再解釈し,フリューゲルホーンの響きも楽しませてくれる。早速,チェザレ本人にアプローチし,新作への思いをじっくりと聞いてみた。
インタビュー/文:岡崎正通*
チェザレ・メッカは北イタリア,トリノに程近いボスコネロという小さな街で生まれていて,現在は27才になる。
「トランペットは7才の頃に吹き始めて,10才の時に街のオーケストラに入って演奏するようになった。その頃にポピュラー曲のメロディーを崩してみたり,心に浮かんだメロディーを即興でプレイすることにも興味をもったんだ。いっぽうで11才からジュゼッペ・ヴェルディ音楽院でクラシックのトランペットも勉強するようになった。クラシックとジャズのふたつのジャンルを演奏してゆくのは簡単ではないけれど,不可能なことではないと思っている。多くの技術的な練習が必要になってくるし,幅広い音楽的視野も持ち続けなくてはならないけれど,僕はどちらの音楽にも興味をもっているし,僕自身の可能性を広げるためにもベストを尽くして両方をプレイしてゆきたい」
『LOVE FOR SALE/CESARE MECCA』
(*)本誌掲載のこの記事の筆者名が杉田宏樹氏になっておりますが,誤りで当原稿は岡崎正通氏の執筆となります。ここにお詫びし訂正させていただきます。