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村上春樹氏が早稲田大学 国際文学館にてDSMジャケットと音楽でトーク・イベント

  • 2024年06月21日
  • NEWS

村上春樹氏が早稲田大学 国際文学館にてDSMジャケットと音楽でトーク・イベント
村上春樹氏(左)と司会の村井康司氏 ©Tadashi Hosoda

1940〜50年代にかけてクレフ,ノーグラン,ヴァーヴ・レーベルで数々の美しいジャケット・デザインを手がけたデヴィッド・ストーン・マーティン。そのレコードをめぐるジャズ・エッセイ『デヴィッド・ストーン・マーティンの素晴らしい世界』(文藝春秋)を上梓した村上春樹氏が5月17日,早稲田大学の国際文学館(村上春樹ライブラリー)で「デザインと音楽の幸福なコラボレーション」と題したギャラリートークを行った。
DSMのジャケット約80枚が展示された館内のオーディオルームで自身が選んだレコードをかけながら,村井康司氏を聞き手に深いジャズ話が繰り広げられた。流れたのはチャーリー・パーカーとレスター・ヤングがJATPで共演した「Oh, Lady Be Good!」,スタン・ゲッツの名盤「West Coast Jazz」から〈Four〉,ジョニー・ホッジスのアルトがむせぶ〈Sophi sticated Lady〉など9曲。村上氏が敬愛するビリー・ホリデイの〈What a Little Moonlight Can Do〉を1935年の初演バージョンと,酒と麻薬で健康状態が悪化するさなかの54年バージョンとで聴き比べる試みも。抽選で招待された読者約30人を前に,アナログレコードの音と興味深いエピソードが詰まった2時間だった。(丹羽健介)